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2026/11/06 00:00


enricheverydayのナイロンセットアップには90年代の空気が入っている。

その話をするには、服を買う前に雑誌を買っていた頃までさかのぼる必要がある。



発売日は 毎月の小さな行事だった

1990年代後半、毎月いちばんの楽しみは雑誌の発売日だった。

手に取るのは『BOON』と『smart』。

スナップに写る人の服はどこのものか? 

足元のスニーカーはどの色か?

小さな写真を見つめて読み解く時間は、ちょっとした “ 暗号解読 ” だった。



地図のコピーと 赤ペンと

『BOON』には裏原の店をまとめたショップマップが載っていた。

私はその地図をコピーして、行きたい店に赤ペンで印をつけ東京へ向かった。

初めて裏原を歩いた日の高揚感は、いまも忘れていない。

90年代後半のピーク時『BOON』の実売は65万部。一冊の雑誌が、実際に人の足を動かしていた。



載った友人は 小さなスターになった

『smart』の読者スナップに友人が載ったことがある。

学校ではその話題で持ちきりになり、親から電話がかかってきたという笑い話まである。

私は正直うらやましかった。

好きな服を着て街に立った自分を誰かが見つけてくれる。

あの頃の服にはそういう熱があった。



背景を知った一着は、もうただの商品に見えない

デザイナーのインタビューを読むと、その服がなぜその形なのかが分かる。

値段やスペックでは比べられない “ 着る理由 ” は たぶんこうして生まれていた。

だからここでは、自分たちのつくった服の背景も ちゃんと話しておきたい。



昔からあるものを、いまの感じに編集する

あの頃 グッドイナフはベンチレーションの入ったナイロンパンツを出していて、セットアップなども流行っていた。

昔からあるアイテムを、いまの感じに再編集して売る。

そういうことを見て体感してきた。


自分の服づくりもそこから始まっている。

いまの気分は、セットアップが好きだということ。

そこにちょっとした流行りと、今着たいものを重ねて検証してたどり着いたのがコットンライクなナイロンセットアップだった。



90年代のミリタリートレーニングウェアを、いまの街着に

ナイロンセットアップの着用写真


everyday Nylon JacketとNylon Training Pants 2は Argonaut Tokyoと組んだ上下で揃うナイロンセットアップ。


着想の源は、90年代のアイテムの中でも人気のミリタリー用トレーニングウェア。

こだわったのは生地の表情。

タスラン糸を織り込んだ生地にワッシャー加工をかけて、ナイロン100%なのにコットンのような風合いに仕上げている。


ジャケットはゆったりしたラグランスリーブで パンツはバルーンシルエット。

袖口と裾のシャーリングが動いたときのシルエットを受け止めてくれる。

“ enrich everyday® ” の刺繍は A.S.F.のSimon氏によるデザイン。

上下で着れば一枚の絵になって、単品で着ればいつもの服に馴染む。



誌面の代わりに、ここで語っていく

雑誌は自分がどこに属しているのかを確かめる鏡で、これからどこへ向かうかを示す羅針盤だった。

enricheverydayも、なぜこれをつくったのかまで一緒に届けるショップでありたい。

地図に赤ペンで印をつけたくなる、そんな一軒を目指して。


ナイロンセットアップは受注生産です。

お届けは受注締め切り後3〜4週間ほど。ご注文後のキャンセルや変更はお受けできないので、サイズをご確認のうえお選びください。





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